保育で一番大切にしている”遊び”

子どもたちが心豊かに成長発達していくためには、乳幼児期の「遊び」がとても重要な役割を果たしています。「遊び」以外の方法で子どもを発達させることは不可能といっても言い過ぎではありません。
したがって、子育ては子どもの遊びを豊かなものにしてあげることから始めなければならないと考えています。
子どもは、遊びながら考えたり、空想・想像したり、手や体を使ったり、言葉を駆使したり、人間関係をつくったりしています。つまり、発達に必要な重要な体験は、全て遊びの世界で行われます。
乳幼児期の教育は、まさに「遊ぶ」ことによって成立します。教えたいことが多ければ多いほど、子どもをより多く遊ばせることです。子どもの遊びを尊重し、十分に遊びを保障してあげていくことに尽きます。
当園では、子どもが「遊ぶ」ことを最も大切なことと考え、部屋の中でも戸外でも、子どもの遊びのための環境づくりを、一番大切にしています。

《 保育の基本の「木」 》

乳幼児期は、確かな人間力を形成する大事な時期です。子どもたちが、それぞれに人との関わりを持ちながら「人間として生きる力」を豊かに成長させていくことを願いながら、私たちは、子どもたちと共に生活しています。その力を育む基本の「木」を4つ紹介します。

優れた遊具

室内遊びのための環境づくりには「おもちゃ」の果たす役割が大きく、家庭的な雰囲気のある「生活と遊びの場」を「おもちゃ」を使って、つくり上げています。
室内には、手先を使う遊具、色や形・大きさなどを理解するのを助けるヨーロッパの遊具、保育士の手づくりの遊具を用意して、遊びを通して子どもたちの発達を助けていく工夫をしています。
また、当園では、いつでも子どもたちが遊びたい「遊具」をそろえることで、豊かに遊びこめる環境を整えることを大切に考え、「積木遊び」「ままごと遊び」「絵本」「ゲーム遊び」「絵を描いたり、粘土などの遊び」などのコーナーを設け、それぞれに遊びに必要な「おもちゃ」を備えています。
子どもが遊びを自由に選択し、楽しく遊びながら、自分自身を伸ばしていく力を十分発揮できるように配慮しています。
※「子育て支援」ページでは、年齢ごとにふさわしいそれぞれの遊びがわかるようになっておりますので、ご覧ください。

良い絵本

「子どもたちに良質な絵本にたくさん出会ってほしい」という願いから、毎日の絵本の読み聞かせを大事にしています。良い絵本をたくさん経験した子は、人の話を聞く力が身につき、集中力・想像力も養われます。

遠野のわらべ唄

わらべ唄といっても全国にいろいろなものが伝わっていますが、遠野のわらべ唄は「人間育てのわらべ唄」で、他のわらべ唄とは別格です。わらべ唄の遊びは、人間らしく生きるための基を身体から起こしてやる遊びです。赤ちゃんが、大人の動作を真似ると、動作と同じ気持ちが起きます。起きる気持ちは、真似る・応える・意思を出す・人を褒める・恥ずかしい・おいしい・嬉しいの7つです。この7つの気持ちを乳幼児期の一番大切なときに、一番大切な力として育てるのが遠野のわらべ唄です。

戸外遊び(天神山散歩)

自然に恵まれた環境を生かして、毎日散歩に出かけています。
乳児は、園庭にある緑のクローバーと築山に囲まれた自然の中で戸外遊びを楽しんでいます。さくらんぼやリンゴの赤く実のなる木や季節ごとに色彩豊かに咲く花の中で、日々生き物の成長を感じとることもできます。
幼児は、自然に恵まれた天神山緑地を中心に出かけています。いつも歩く道にも小さな四季の移り変わりがあります。それを肌で感じながら自然の美しさに触れています。雨の日も雪の日も遊びに出かけ、天気の変化、季節の移り変わりを感じとっています。
屋外で身体を動かして遊ぶことで、たくましい身体と想像力・感受性を育んでいます。