2020年度(一社)白老青年会議所スローガン

はじめに

 私は令和という時代に胸を膨らませている。
 生活が豊かになり、子供たちが夢を抱き、人々が笑顔に満ち溢れ、誰もが幸せを感じられる時代の到来を。
 「厳しい寒さのあとに、きれいに咲き誇る梅の花のように日本人一人ひとりがそれぞれの7 美しい花を咲かせられるような日本でありたい」という願いが込められ、令和という時代は幕を開けた。
 平成を振り返ると技術が著しく発展し、新しい商品やサービスが数多く生まれるようになり、インターネットによる流通が円滑になった。技術の発展とともに人々の生活が豊かになったが、一方では歯止めが効かない人口減少により、多くの地方は衰退している。白老町においても、1985年に24,353人と人口のピークを迎えたが、2019年では16,000人台までに減少している。それにより、町内店舗の活力は低下し、物資の供給が間に 合わず、町外での消費が増加傾向にあると感じる。また、未来を担う子供たちを育むための 環境にも多くの課題がある。
 それでも新たな時代を生き抜くために、私たち青年会議所は何のために、誰のために、そしてどのような未来を創造するのか考えて行動する必要がある。また我がまちはウポポイ(民族共生象徴空間)が開設する年を迎え、観光客の増加が見込まれている。このチャンスをしっかりと活用できる体制を整え、多様化するであろう価値観をポジティブに受け入れ、このまちだから発信できる環境を未来へ向けて創る必要がある。

2020年度 理事長
岩崎考真

まちに貢献できるリーダー

 私は、JCや輩出企業において個人の成長が必要不可欠だと考えている。成長なくして企業の業績の向上やスタッフの模範となり、強いリーダーシップを発揮できるだろうか。
 人は試練を迎えたとき、誰もがネガティブになり得る可能性がある。「自分には無理だ」「これはできない」という言葉を払拭し、「必ずできる」とポジティブに捉える力を養う必要がある。また、リーダーの資質を学び、組織の力を高めるためには、将来のビジョンを描き発信するだけではなく、部下や周りの人の能力を向上させ、変化する環境に適した学習を促進することで、リーダーシップを発揮できる力を醸成する必要がある。そして、組織の運動において目的を明確にし、誰にでも理解できるシステムを構築することで、誰一人取り残さない環境を整えなければならない。自らが役割をもって何をするべきか考えて行動し、情報を共有する大切さと物事をポジティブに受け入れる気持ちを育むことで、組織全体の強化と自己成長が実現できる。
 常に社会の変化に目を向け、問題を冷静に分析し、ビジョンを共有することで、どんな困難にも立ち向かえる組織を目指す。
青年経済人として自己研鑽に励む我々が、更なる高みを目指し行動することで、まちに変化をもたらす存在になると確信している。

煌めく未来へ活躍できる子供たち

  日本は今、人口減少が顕著に表れ、若者や子供たちが減っている。我がまちにおいても、2010年3月末の出生数は91人に対し、2019年9月末現在で出生数が51人であり、少子化の流れが加速している。そうした現状に加え、ゲームやSNSの発展により、子供たちの生活も変化し、昔と比べると友達と外で遊ぶ姿は少なく感じる。近年の子供たちは、屋内でゲームを通じて遊び、会話も直接言葉でやり取りするのではなくインターネット通信やSNS上で行うことが増えている。ゲームやSNSは子供が新しい情報を取り入れ、道徳的感受性を高めるといった効果がある反面、心身に及ぼす悪影響も取り沙汰されている。
 子供たちが成長する過程において、親や周りの大人がしっかりと善悪の判断や思いやり、規律の尊重など道徳心を教える必要があるが、なかには子供たちの規範となる大人自身が、道徳心をもたず、間違った教育をしていることがあると感じられる。道徳心とは何なのかを我々大人が真剣に考えて学び、子供たちが健やかに成長できる環境を作り、子供とともに成長できる心を育まなければいけない。
 道徳心を育むことで、何事にも主体性をもって誠実に向き合う意志や態度、豊かな情操が磨かれ、本質を考える力や、確かな学力と健やかな体の基礎となり、生きる力を培うことで、未来の地域や国を担う人財になると確信している。

2020年煌めく未来の創生

 ウポポイ(民族共生象徴空間)の開設が4月24日に迫り、環境整備や施設建築など毎日のように工事が行われ、完成間近な様子が伺える。国の計画では年間100万人が来場することが見込まれているが、この来場者を余すことなく、まちの経済の活性化に繋げることはできないだろうか。白老町において豊かな自然や特産物、観光スポットはあるものの、未だ認知度は低く、交通の便の悪さもあり経済の活性化に活かしきれていないのが現状だ。白老町は平成30年の施策で2020年同施設開設に伴う観光客の増加を見据え、受け皿となる商業、観光の創業を促進するため、「空き店舗等活用・創業支援事業」を打ち出し、確実に店舗は増えてはいるものの、来町者を受け入れる環境としてはもの足りなさを感じている。
白老町が誇る豊かな自然や特産物、観光スポットなど魅力の更なる認知度向上に取り組むとともに、さらに、今あるものに新たな価値を創生し、誰もが事業を展開できる仕組みを作り、町内全域を多種多様な魅力で満たすことで、来町者が何度も足を運びたくなるまちづくりを実現する。
人々から選ばれる理由をしっかりと検証し、自らの立場をもって協同に励み、新たな価値観を生み出すことで、誰にも真似できないまちづくりができると確信している。

誰もが魅力を感じる組織へ

 私は、2014年に青年会議所に入会し、様々な経験をさせていただいた。色々な価値観をもつ人たちに触れあい物事に真剣に向き合い考えて行動することで、成長できたと感じている。だからこそ未だ見ぬ仲間たちに青年会議所の魅力を体感してもらいたい。
 我がLOMは2019年に9名の会員を迎えた。しかし、青年会議所の魅力は未だ見ぬ仲間たちに伝わっているだろうか。仲間を増やすために、活動をSNSで発信することはもちろん、対象者を発掘してアプローチを繰り返し行うことは確実に継続すると同時に、入会に至らない理由を事細かに検証する必要がある。人によって価値観は違うので、金銭的な問題や時間を作るのが苦手など様々な要素があるが、誰もが輝けるシステムを構築することで、入会しやすい環境を作る必要がある。
 自身の仕事と青年会議所活動の両立や、各地域で行われる事業への参加は、多くの交流と学びを得ることができる貴重な機会である。事実、関わる家族や輩出先の全ての人に理解していただきながら運動を展開することができている我々は、相手の環境を考慮し、誰もが参加できる仕組みを作り、時代に即した組織運営を行う必要がある。
 仲間を集い、煌めく未来へ向けて必死に考えて行動し、家族や会社、まちの人々からも心から応援してもらえる魅力ある組織を作ろう。

おわりに

  誰もが不安や希望を胸に秘めて歩んでいるのではないだろうか。どんなに悔いても過去は変わらないし、どれだけ心配しても未来はどうなるものでもない。現在いまに最善を尽くし行動するしかない。真剣に物事と向き合う我々が、考えて行動することで、誰もが確実に成長し、どんな困難にも立ち向かえる勇気を持つことができる。自己研鑽に励むことで成長できた我々が、煌めく未来へ想いを紡ぐために、まちの先頭に立ち、誰もが幸せを感じられる明るい社会を共に実現しよう。

基本理念

仲間を信じ、誰もが挑戦できる組織 へ

基本方針

1. 煌めく未来へ 貢献できるリー ダの育成
2. 煌めく未来へ 活躍できる青少年 の育成
3. 煌めく 未来 へ誰 にも真似できない まち の創造
4. 誰もが 魅力 を感じる 組織の展開